琴平町の旧金毘羅大芝居(金丸座)で開かれる第35回記念「四国こんぴら歌舞伎大芝居」の開幕を間近に控えた25日、客席に敷く新しい座布団の敷き詰め作業が行われた。座布団のデザインは、琴平高校(中西公子校長)の美術部員が初めて担当。生徒たちは全国から詰め掛ける歌舞伎ファンの喜ぶ顔を想像しながら、新調した座布団を敷く作業に汗を流した。
こんぴら歌舞伎の35回目の節目を記念し、全日空高松支店が800枚を寄贈した。同支店によると、座布団の新調は5年ぶり。地域と共に盛り上げていきたいとの思いから、琴平高生とのコラボレーションが実現した。縫製は町内の山神布団店が担当した。
美術部員のうち希望者14人に計18案を出してもらい、現存する国内最古の芝居小屋・金丸座の雰囲気に合うものを4点選考。町と同支店が話し合い、最終的に2年の武内麻衣さん(17)のデザインを採用した。新しい座布団は、青地に白抜きの文字で「金毘羅大芝居」と書かれ、四隅に波の模様をあしらっている。
この日の敷き詰め作業には美術部員のほか、同校の野球部とサッカー部の部員も協力。古い座布団を回収し、真新しい座布団を次々と手際良く敷いていった。作業後には贈呈式があり、同支店の中島浩支店長らが片岡町長に座布団を手渡し、同校には中島支店長から感謝状が贈られた。
デザインが採用された武内さんは「小屋の雰囲気に合わせて、伝統的な波の模様を取り入れた。たくさんのお客さんに座ってもらいたい」と話していた。
今年のこんぴら歌舞伎は4月6~21日の16日間、各日午前と午後の2部構成で計32公演を行う。
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