知りたい! 行きたい! 留学
必要な力は?
留学するためには、もともと英語が得意だったり、グローバル教育に力を入れている学校に通ったりして準備をしていないと難しいのでしょうか?
実際の手続きから、そのあたりの実情を確認してみましょう。
交流団体が運営する留学プログラムへの参加方法は、中学・高校受験のステップと似ています。
資料を取り寄せたり、説明会に参加したりするなどして情報を集めたら、具体的な手続きは出願から始まります。
各交流団体が出している応募要項に沿って申込書などの必要書類を提出、長期留学の場合はその後に英語力診断や面接が実施されるというのが一般的な流れです。
指定の学校に在籍していないと申し込めないということはなく、実際、全国の公立・私立校の生徒から応募があります。
長期留学で問われる英語力について、少し詳しく見てみましょう。
希望留学先が米国である場合には、やはり「英語は得意」といえる語学レベルであることが求められます。
具体的には準2級~2級程度が目安で、交換留学の場合はさらにELTiS(※)という英語レベルチェックテストが課せられます。
米国以外の国を希望する場合は、3級~準2級程度が目安です。
文部科学省「英語教育実施状況調査」(2018年度)の結果によると、公立の中学3年生で英検3級相当の英語力がある生徒は42.6%。
少なくとも英語力については、多くの学生が留学を視野に入れられる位置にいるといえそうです。
英語力以外では、どんな力が問われるのでしょうか。
面接や書類では、自分で考えて言葉で表現しようと努力しているか、周りを信頼して助けを求めることができるか、異なる文化・慣習を受け入れる柔軟性があるか……といったことを見ています。
総合的な体験学習である高校留学においては、これらを「充実した留学生活を送るために必要な力」として重視し、英語力はあくまでも基礎力のひとつと考えています。
留学準備=英語だけではありません。
普段から様々なことに興味を持ち、自分の考えを深め、相手に言葉で伝える習慣をつくることも準備です。今日から意識してみてください。
(AFS日本協会広報・藤澤紀子)
※ ELTiSとは、English Language Test for International Studentsの略。米国の高校の授業を受けるために必要な聞き取り能力や読解能力があるかどうかをチェックするテストです。
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