過去問と頻出問題を解こう
夏休みが明け、入試が近づいてきました。栄光ゼミナール指導統括室の藤田利通さんは、この時期からは、広く入試によく出る問題と受験校の過去問(実際の入試問題)の2本立てで、勉強することをすすめます。
模擬試験(模試)は、結果よりも解き直しが大切です。志望校は今月中までに決めて、変えないようにとアドバイスします。(小貫友里)
傾向を知り入試問題に慣れる
6年生の前期までに小学校で習う単元の学習を終え、夏休みは総復習をしてきた人も多いと思います。9月からは、実際の入試問題を解き始めます。「入試によく出る問題と、受験する学校の過去問の2本立てで練習しましょう」と藤田さんは話します。
入試問題は問題文が長かったり、問い方をひねった問題が出たりするため、読みまちがいや計算ミスをしてしまうことがあります。まずは、たくさんの学校でよく出題された問題を集めた問題集などを何回も解いて、入試問題に慣れます。
受験校の出題のくせや傾向を知るためにも、入試日程が早い人は、今月中には過去問を解き始めましょう。本番のつもりでのぞみます。入試前までに「5年分を2回」を目安に取り組みます。
過去問を解いても、まだ全然点数が取れないという人もいるかもしれません。「ほとんどの学校では、6割以上取れれば合格です。1回目はその半分の3割くらいでも構いません。まちがえた問題を解き直して、2回目に合格点が取れれば大丈夫です」と藤田さんは言います。
過去問ばかりでは、はば広い力がつきません。よく出る問題と過去問の両方を解いて、知識に穴がないようにしましょう。模試を受ける回数も増えます。「大切なのは、結果に一喜一憂しないこと」と藤田さん。
受け終わったら、できるだけ、当日か次の日までに、まちがえた問題の解き直しをします。原因が、ケアレスミスか、その単元が苦手だからかを確かめましょう。難しくてほとんどの人ができなかった問題は、あきらめても構いません。正答率が受験生の60%以上の問題は、解けるようにしましょう。
志望校は決めたら変えない
この時期は、志望校選びに関する相談が多いそうです。藤田さんは、今月中までには、第1志望校を決めてほしいと言います。また、「決めたらもう変えないように」と伝えているそうです。模試の結果などを見て不安になり、志望校のレベルを下げ始めると、下げ止まらなくなる人が少なくないためです。
保護者には、受験予定校の学校説明会に行くことをすすめます。入試日程などについてくわしい説明があります。「入試問題のねらいや傾向について、説明されることもあります。それを参考に塾などの先生と相談し、対策をしましょう」(藤田さん)
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