お金持ちになりたい――。小学生のときに一度は思ったことはありませんか。夢に近づくには、お金のことを知るのが一番です。お金持ちになりたい「てらくん」が、経済の動きにくわしい「ひげパンダ先生」から楽しく学んでいきます。これを読んで、みなさんも「お金とともだち」になりましょう。
お金と雪だるまの意外な関係
てら この前ね、お母さんが「出世ばらいよ」ってお金を貸してくれたんだ。出世ってえらくなることでしょ? えらくならなかったら返さなくていいのかな?
先生 てらくん……がんばろうよ! てらくんがりっぱな大人になることをお母さんは楽しみにしているんだよ。
てら 教えてもらった銀行も、「出世ばらいで!」って言えば、お金を貸してくれるのかな?
先生 お母さんと銀行は少しちがうかな……。銀行はお金が余っている人から集めて、足りない人に貸しているんだ。銀行からお金を借りたら、少し多めに返さなくちゃいけないし、銀行にお金を預けたら、ふえていくしくみなんだ。
てら えっ? どういうこと?
先生 てらくんのお母さんが銀行に1万円を預けたとするね。そうするとたとえば1年後に1万100円になる。この100円は「利息」と呼ばれているよ。てらくんが銀行から1万円を借りると、たとえば1年後に1万1千円にして返さなくちゃいけない。この千円は「利子」というんだ。
てら 利息って使えるじゃん!
先生 そして利子や利息には「単利」と「複利」があるんだ。
てら 何がちがうの?
先生 さっき1万円を預けたら1年後に1万100円になるって話をしたよね。2年後にはいくらふえるかわかるかな?
てら 1年で100円の利息だったら、2年後には200円?
先生 そう。それが単利の考え方なんだ。もともとの1万円に対して、同じペースでふえていくよ。
てら 複利はちがうの?
先生 複利の場合は1年たった後の1万100円に対してふえる。複利の場合は2年後の利息が201円になるよ。
てら あれ? 1円多い!
先生 そうそう。次は1万201円に対して同じようにふえる。たった1円だけど、50年後には1446円も差がつくんだ。
てら ということは、小学生のうちから複利で預けておくと、雪だるまみたいに転がり続けてどんどん大きくなっていくわけね!
先生 でも、お金を借りる場合も同じだから、気をつけないと。利子をつけず、出世ばらいにしてくれたお母さんに感謝しないとね。
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