アーティスト Dream Amiさん
漫画『天才バカボン』で知られる赤塚不二夫さんが生み出した六つ子の物語『おそ松くん』が2015年、テレビアニメ「おそ松さん」として復活した。クズでニートな大人に成長した六つ子の日常を描く。公開中の映画「えいがのおそ松さん」で、主題歌を担当した。
おそ松さんのLINEスタンプを買うなど、思い入れのある作品。映画では、高校の同窓会をきっかけに物語が始まる。同級生が社会で活躍する話を耳にし、やけ酒をあおって眠る六つ子。目が覚めると、18歳の思い出の世界に迷い込んでしまう。
「卒業の時って、変わらずにいたい気持ちや、でもどこか変わらなきゃという気持ちもありますよね。もろいけど強いみたいな、そんな気持ちを歌にのせました」
六つ子のイメージを聞くと「がんばり方が違うんだけど、そこが魅力的」と笑う。「ちょっと弱気になっているとき、がんばりなよって言われるより、『おれら何も考えてないよ』の方が、背中を押される時があります」。
所属するDreamでは、性格も好みもちがう6人での集団生活を長くしていた。「ただの友達だったら一緒にいなくていいやと思うけど、グループはそうもいきません。自分がいやだと思うことを相手に伝えるのが、うまく過ごすコツですね」
中1のときは、下校時間まで残るほど学校が大好きだった。憧れのアーティストになるため、中2で上京を決意。しかし、転校先では友達になじめず孤立しがちになった。
「こんなの私らしくない。高校生になったら、これをリセットしたい」と思い立つ。高1になると、周りに積極的に話しかけるなどして、再び学校が楽しめるようになった。「売れたい、テレビに出たい」という気持ちが原動力だった高校生時代。部活代わりだったという仕事に、今も変わらず打ち込んでいる。
新学期を迎えるみんなへ。友達から誘われるのはすごく好きだし、うれしいけど、自分から誘う勇気はないという人がいますよね。逆に「誘われた側はうれしいかな」って想像すると、誘いやすくなると思いますよ。
1988年5月11日生まれ、大阪府出身。2002年にdream(現Dream)に加入し、03年にデビュー。16年には映画「ズートピア」の日本語吹き替え版の主題歌を担当。ソロ8枚目となるシングル「Good Goodbye」が、劇場版「えいがのおそ松さん」主題歌に。(文・寺村貴彰、写真・慎芝賢)
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