局地的な大雨や台風による河川の氾濫、高潮被害に備え、高松市は河川の水位や海岸の潮位が確認できるホームページ(HP)を新たに開設した。県のHPと連動させた上で、調査地点を独自に増やし、災害の危険度をより詳細に予測できるようにした。市の防災・減災対策に活用するほか、「オープンデータ」として自ら適切に避難するための判断材料にしてもらう。
昨年7月の西日本豪雨では、各地で逃げ遅れによる多数の犠牲者を出した。国は5月から土砂災害や洪水の危険が予想される際、生き残るための行動を5段階表示する「大雨・洪水警戒レベル」の運用を開始。行政が発する避難指示・避難勧告に加え、リスクの度合いを端的に示し、住民が避難の決断をしやすくした。
新HPはこうした背景も踏まえ、より身近な場所の危険度をリアルタイムで提供する。県HP「かがわ防災webポータル」で既に提供している市内河川23カ所の水位と海岸1カ所の潮位に、市独自で河川水位8カ所、潮位5カ所の情報を追加。いずれも住宅街の水路や人の出入りが多い漁港など影響が大きい生活に密接した場所を選んだ。
データは地図上に表示され、水位・潮位の変化が一目で分かるように工夫。地図の拡大・縮小も簡単にできる。指定避難所の位置情報なども盛り込み、地図上で避難所をクリックすると、標高や収容人数などが表示されるようにした。
HPは「オープンデータたかまつ」として公開しており、防災情報のほか、統計や公共施設のデータなども閲覧できる。ICT(情報通信技術)を活用したまちづくりを目指す「スマートシティ」の取り組みの一環として構築した。
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