香川労働局がまとめた熱中症による労働災害発生状況によると、2018年に県内で労災認定を受けた人は前年比40%増の112人で、2年連続で前年を上回った。同局は「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」を展開、職場での予防対策を呼び掛けている。
まとめによると、熱中症に起因する労災認定数は14~16年は年間50人前後で推移していたが、17年80人、18年112人と急増した。18年を13~17年の5年間の平均と比べると、ほぼ倍増している。
増加の理由として、夏の暑さが厳しさを増していることに加え、熱中症に対する認識が高まり、少しでも変調があれば早めに治療を受ける意識が広がっているためと考えられるという。
18年の死傷者数(休業4日以上)は13人で、前年より1人増加。死傷者数も13~17年の5年間の平均と比べ倍増した。前年2人だった死者はいなかった。
近年の発生状況をみると、熱中症が起きやすいのは7、8月の午後2~5時台。業種は製造業や運輸交通業、建設業が中心だが、多岐にわたるという。
同局は5~9月をキャンペーン期間に設定。気温や湿度などから熱中症の危険度を示す「暑さ指数(WBGT)」の計測のほか、作業時間の短縮や日常の健康管理といった取り組みを呼び掛けている。特に7月は重点取り組み期間とし、対策の徹底を求める。
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